日本初となるフリードリヒ・ナグラーのエキシビションを開催

Paul Smith SPACE GALLERYでは2015年2月21日(土)から3月31日(火)まで、アーティスト、フリードリヒ・ナグラーによる個展、「The Secret World of Friedrich Nagler 1920-2009 フリードリヒ・ナグラー 秘密の世界」を開催します。彼は生涯作品を作り続けながらもそれを公開することがなかったため、日本では初めて、世界でもまだ3回目の展覧会となります。
 
1920年にウィーンで生まれたフリードリヒ・ナグラーは独学でアートを学び、生涯ほとんど誰にも見せることなく作品を作り続けてきました。彼の作品は近しい友人や家族でさえ目にする機会が少なく、「作品をみればそれが自分の作ったものだとわかる」という理由から作品にサインをすることすら拒みました。
 
若くしてアーティストを志したナグラーでしたが、ナチスによる迫害によって夢を絶たれ、彼の親しい友人や親戚の多くは強制収容所にて亡くなっています。彼自身は若いシオニスト*の助けによってオーストリアを脱出、イングランドへと移りケント州にあるコミューンに属します。その後イギリス軍によって拘留され、マン島の首都ダグラス、そしてその後、SSソビエスキー船に乗せられカナダのケベックに移送されます。ダグラスの強制収容所は別名アーティストキャンプと呼ばれ、ドイツやオーストリアのアーティスト、作家、知識人たちが収容されており、後にナグラーにとって心を許せる友人となる人たちとの出会いの場となりました。

1943年に再びイングランドで収監され、軍事工場で仕事をするようになり、将来の妻となる人物と出会います。1945年にハンプシャーに移住し、庭師など様々な仕事を掛け持ちしながら庭に作った小屋で木製の彫刻作りを行なうようになりました。以後、作品を作り続け、木製の彫刻、ブラスチックとラバー製のマスクや絵画など、残された作品は多岐にわたります。
 
ナグラーの作品の中でも、骨や象牙の小さな手彫りの彫刻作品は、日本の根付に共通点を見出していました。遠い異国の地の江戸時代に栄えた装飾美術品との親和性から、彼自身日本への想いを募らせ、いつか日本で展覧会を開催することを夢見ていたといいます。Paul Smith SPACE GALLERYでの展覧会は、そのナグラーが夢見た日本で初めてのエキシビションとなります。
 
 
The Secret World of Friedrich Nagler 1920-2009 フリードリヒ・ナグラー 秘密の世界
会期: 2015年2月21日(土)-3月31日(火) 水曜不定休
場所: Paul Smith SPACE GALLERY
東京都渋谷区神宮前5-46-14 3F
TEL:03-5766-1788
営業時間:12:00-20:00(月-金) 11:00-20:00(土日祝) 
 
 
 
*シオニスト –パレスチナにユダヤ人の祖国づくりを目指す祖国回復運動「シオニズム」を支持する人々。
 
 
 

投稿日: 2015年02月09日 (月)